出発から4日目、ようやく北アルプスらしい好天に恵まれた。
早々に朝ごはんを食べて5:18出発。
顔が更に腫れている(笑)
標高高いからでしょうか?
キレット小屋から鹿島槍ヶ岳へ向かう前半はまだ少々の危険個所もありヘルメット装着で行く。
晴れてきて暑い。
雲海を楽しみながら。
6:46 鹿島槍ヶ岳
キレット小屋からCT2時間半だったが1時間半かからず到着。
もうちょっと先まで行けるのではという期待感が生まれる。
鹿島槍ヶ岳からの下り。
爺が岳へ向かう。
先が見える稜線はとても気持ちが良い。
冷池山荘は寄らず
9:07種池山荘。
コーラと行動食をとったらすぐ出発。
扇沢からのアプローチが良いので大勢の方で賑わっていた。
写真は私、この時は二等兵ではなくハット。
10:39 新越山荘
種池からの稜線は人も少なく快適。
ただし日差しが強かった。
カップラーメン400円、コーラ200円
最高!!
小屋内はキレイでここは宿泊者少ないのでは?
穴場と思う。
ハットから二等兵に変身。
そういえば今日からメリノウールTシャツにした。
汗をかいても不快ではなく、気温もそれほど高くないのでメリノの暑さはない。
数日間着て臭いを確かめたい。
奥さんも順調に足を進める。
黒部湖が見えてきた。
関電トローリーバスで立山へ向かう際の橋やロープウェイの線が見えた。
こんな景色にも元気を貰う。
14:08 針ノ木岳
出発から約8時間
船窪小屋へ向かうかどうか微妙な時間。
ここから船窪まではCT6時間10分、ちょっと厳しいか。
自分一人なら走ってでも行けたが、4日歩き続けている奥さんに無理をさせるわけには行かない。
ちなみに一日の疲労度は六甲縦走(40㎞)に例えるならば、
それを毎日10時間以内で歩いている感じだろうか。
それが4日目ともなると疲れが重なる。
今日は針ノ木小屋にお世話になるか。
しかし写真を撮ってもらった方に、
「今日の小屋は定員オーバーらしいよ」と云われる。。。
また予約してないなぁ。。。
ここでもライチョウ。
針ノ木小屋が見えてきた。
14:45頃小屋に到着すると張り紙が。
「本日は予約で満室です。
1帖2人での宿泊となります」
小屋の方「あー、予約ないですか??」
私「申し訳ありません・・・」
小屋の方「満室なんですよね・・」
私「次の小屋まで時間どれくらいですか?」
小屋の方「5~6時間かかるので、この時間だと次へ向かわせる訳にはいかない。1帖に2人になりますが良いですか?それと朝食とお弁当も無理ですけど」
私「それでお願いします・・・」
泊まらせてもらえるだけでも良かった。
テン泊装備だとこんなに気を使わなくてもよいか、重いけど。
結局は予約キャンセルもあり1.5帖で2人寝れる事になった。
晩御飯は昨日のハンバーグにイワシのフライも追加された感じ。
楽しみにしていた生ビールは15時過ぎにはまさかの売り切れ(泣)
計画より丸一日遅れて、本来進んでいるはずの小屋から5つも手前であった。
地図を見ると針ノ木小屋から蓮華岳から北葛岳を経て七倉、船窪岳へ行くのが本来のルート(赤線)。
しかし針ノ木小屋を南下し針ノ木谷を下って船窪岳分岐を折り返して船窪乗越へ行くルートもあり本来のルートCT6時間に対して5時間になっている。
1時間ショートカットできる?!
小屋の方に聞いてみた。
「そこは殆ど誰も通らないのでお勧めできません。ルート不明瞭で渡渉もあり上級者向けですよ。ちょっと迷ったりするとおそらく蓮華岳経由とあまり時間は変わらないと思います」
写真を撮ってもらった方が山スキーヤーでこの界隈に詳しいらしく聞いてみた。
「あーそこは自分も下ったことないです。確か誰も下っているという話は聞いたことないなー」
人があまり通らない、道が不明瞭、熊が出そう??
不安が募る。
Twitterで呟いてみた。
私「針ノ木小屋から針ノ木出合へ下る予定ですが行けるか不安。殆ど誰も通らないらしい。どなたか情報ありますか?」2019.8.1 16:57
Gロボさん「普通に降りれますよ。草刈は今はしていないと思いますが道は付いています。テープなども派手に付いてましたよ。」
nagopyonさん「普通に登山道が付いていましたよ。十数年前の話ですが。」
れーさん「前に逆ルート計画したことがあるのですが、ネットで普通に出てくるんで整備されていないけど道付いている状況だと感じました。」
ノリリンさん「船窪から下りてくる道と合流するところからは整備されていると思います。そこから渡渉5-10回くらいありますね。増水時は気を付けて。一箇所高巻きっぽくなっているけど印あるはずです。」
こんなマイナールート情報を短時間で4人の方から頂戴することができた!!
心より感謝申し上げますm(_ _)m
総合すると整備されてないがルートはありマークもある。
注意するのは増水と熊(笑)
直感的になんとかなると判断した。
この情報なかったら真っ暗闇を藪漕ぎしながら下る不安は相当だったであろう。
本当に感謝感謝の情報でありました。
朝食もお弁当も無いことを話したら山スキーの方(ミキさん:埼玉在住)がフランスパンを分けてくれた。自分は明日帰るのでこれからの食料として使っていいよとのこと。涙が出るほど嬉しかった。
翌朝3:57針ノ木小屋出発。
真っ暗で朝露がひどいなか進んでいく。
情報通り整備は全くされていないが藪の中に道は付いている。
それを辿りながらたまに出てくるマーキングに喜びながら進む。
テープや石にあるスプレーマークが頼り。
これは慣れていないと見落とすが、思いのほか多かったかも。
4:56 前日晩御飯のお米とたくあん、美味しかった。
渡渉して奥さんは片足水没する。
途中からはほぼ沢下り。
5:57 出発から2時間もかかってしまう。
ようやく針ノ木出合。
しかしこの標識を見つけた喜びは計り知れない!!
その後もなんどか渡渉を繰り返し、
6:17 船窪出合!!!
CT2時間半に対してほぼ同じ時間を費やしてしまったが、
これで確実に稜線に戻れる喜びが圧倒的であった。
船窪乗越へ向けて急坂を登る。
7:14 船窪乗越
崩壊地を進む。
ここを歩く人は余程の好き者であろう(笑)
アップダウン大きく歩きにくい。
9:54 南沢岳あたり?
高瀬ダム方面であろうか。
烏帽子界隈に入ると急にメルヘンルートになる。
途中前を歩いている女性が、今熊を見ました!って仰っていたが、
自分も烏帽子小屋手前で20m先位に小熊と目が合った。
すぐさま逃げて行き何もなかったが大きいのがいたらマズかったかもしれない。
12:15 烏帽子小屋
定番と化したカップラーメンとコーラは絶品。
三ツ岳手前はコマクサがいっぱい。
ポツポツ雨が降り出してまぁ大丈夫だろうと思っていたら、あっという間に豪雨。
油断してレインをすぐ出せずにいたら全身びちょ濡れになったあとにレインを着用。
しかし時すでに遅し、身体が冷えてきた。
しかもゴロゴロなっている、マズい。
14:19 びしょ濡れで野口五郎小屋に泊まる案も出てきたが、水晶小屋までは奥さんも頑張るという。
すれ違う老夫婦にまだ先に行くの??とびっくりされたが行くしかない。
野口五郎岳手前でお会いしたプロカメラマンさん。
ザックはカメラとレンズばかりで40㎏はあるそうな。
14:32 野口五郎岳
雨が上がった。
水晶小屋到着。
今回は予約していたけど、1帖2人態勢で寝てくださいとのこと(笑)
私もだんだん足首が不調になりテーピング、風呂も入らないので4日貼ったままだった。
本当は高天原までいって露天風呂で汗を流したかったが時間・体力ともに不可能であった。
晩御飯のカレーは超絶美味しくて3杯お替りした。
小屋スタッフの方はみな明るく愛情のある接し方をしてくれた。
乾燥室もジェット火炎を焚いてくれてすぐに乾いた。
中には燃えてかけ一歩手前のレインもあったが。。
~続く~