Dsc05397_

Sony NEX-5D 16mm f2.8

あの尖った穂先には何があるのか?

日本一高い富士山とはまた違う、山好きにとってそれは特別な山「槍ヶ岳3180m

ずっと想い続けたその頂(いただき)へ。




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~槍ヶ岳は感動の渦だった!!~

Dsc05281__2Dsc05283_前日夜22時西宮出発。

350km先の平湯温泉アカンダナ駐車場には夜明け前3時過ぎ頃の到着。

上高地へは始発バス4:50に乗らないといけない。

小1時間寝て出発の準備に取り掛かる。

※アカンダナ駐車場はAM2:30には入庫出来る様になっています(自動化の為)。

Dsc05288_バスは30分ほどで上高地ビジターセンター到着。

登山届けを出して5:50出発。

抜けるような空とキレイな梓川を横目に進んでいく。

Dsc05305_明神-徳沢-横尾は平坦な道程で、山地図では3時間10分。

槍ヶ岳までは9時間40分、槍岳山荘にはコース時間通りだと15時の到着になる。

夏山の雨や雷のリスクを考えるとホントは14時までには到着したいところ。

平坦な横尾までで時間を稼ぐべく早足で進む。

Dsc05307_Dsc05308_Dsc05309_徳沢7:20到着。

空気は澄んでいるしロッジやテント場もとてもイイ感じ。

評判通り人気があるのが分かる。

ゆっくり来てみたいトコの一つになった。

Dsc05314_梓川沿いから見える明神岳(だと思う)。

早く行かねばならないのに、その美しさに足が止まる。

Dsc05316_横尾8:12到着(50分短縮)。

4人の体調不具合があれば、ココから涸沢方面へ行く事も考えた。

しかしこの好天、やはり槍を狙う事にした。




Dsc05322_ここからまだ11kmある。

急ぎたいが景色の美しさに写真も撮りつつ。

Dsc05320_Dsc05319_と、その前に横尾で登山靴を見たらソールが剥がれかけ・・・ヤバイ。

山荘で何か対策品があるか相談すると適当なモノは無いとのこと。

すると見知らぬ方が予備テープを差し上げるとの事、、、

「もう自分達は上高地まで下るだけだからいいですよ」と。

いや、そんな訳にもイカナイ、、、

「気にしないで、気をつけて槍まで頑張って!」

感謝、感謝!!

取り敢えずはこのままで進めるけど、テープ一つが安心の材料となった。

Dsc05338_横尾から一ノ俣までの沢沿いもまた美しく、そして涼しい。

透明な水と流れるせせらぎの音から元気をもらう。

Dsc05344_Dsc05345_Dsc05343_槍沢ロッヂ9:50到着(50分短縮)。

お風呂も入れ、飲み水も無料で蛇口から出るありがたいロッヂ。

クランチチョコが入ったパンケーキはGood!

4人にしてはペースは悪くない。

さてココから槍ヶ岳山頂まではコースタイムで5時間だ。

Dsc05352_Dsc05354_槍沢のテント場、ババ平。

水場あり。

Dsc05360_Dsc05363_雪渓出現!

まるで冷蔵庫に入っているような、ヒンヤリとても心地良い。

この上をザクザク歩いていく。

アイゼンは不要。

真夏でも溶けない不思議な雪、ココで標高1600mくらいかな。

まだ槍ヶ岳まで倍の1600m登らないといけない。

しかしまだその姿は見せてくれない。

きっとあの山の向こうにあるはずだ。






Dsc05373_Dsc05372_途中の湧き水。

経験した事無いほど水が冷たい。

10秒でも手が凍りそう。

飲んだり写真を撮ったり。

Dsc05377_aDsc05379_Dsc05378_だんだん槍が近付いてくる気がしてきた。

ここから標高は急に上がっていくが涼しくも暑く汗が吹き出る。

Dsc05390_さあ見えた。

全員のテンション上がる!

目指すはこの穂先だ!!




Dsc05400_Dsc05398_かなり登ってきた。

表示はあと1kmであるが水平距離なので高度を稼ぎグネグネ上がっていく事を考えれば倍の2kmはあるのでは。

殺生ヒュッテも見える。

当然ながらココでは終れない。

40代・30代2名づつであったが、ここら辺りから40代の元気さが出てくる 笑。

Dsc05404_Dsc05406_標高2500mに咲く花。

冬は数mの雪なのに夏は花を咲かせる力強さに元気をもらう。

大きな山の中にある小さな命、それは自分も同じ。





Dsc05408_槍が近くなってきた。

Dsc05418_さぁ、もう其処が槍岳山荘だ。

シュートの足が辛そう。

今回は荷物をザック含めて4kg台にしたのでかなり楽だった。

Dsc05421_山荘14:10到着(50分短縮)。

なんとか目標の14時過ぎ。

着いた着いた、もう槍は目と鼻の先だ。

Dsc05422_う~ん、こんな風になっているんだな。

良く見ると何人か登っている。




4人全員山荘到着。

休憩もソコソコに槍まで登ることに。

Dsc05427_

実は二日前に槍ヶ岳山頂で落雷に合いお一人が死亡、少し下の東鎌尾根でお一人が重体であった。

今日は大気が安定し落雷の可能性が低い。

とはいうものの山の天気はいつ何時どうなるか分からない。

行けるうちに行く事にした。

Dsc05429_近付くとかなり怖い。

登れるのだろうか?

しかし下りてくる子供がいて歳を聞いてみると、なんと小学2年生であった。

お父さんと命綱を張っているが山頂までいったようだ。

素晴らしい!!

自分が行けない筈は無い。

Dsc05432_たくさんの人が降りてくる。

垂直やけどなぁ・・・。

Dsc05436_Dsc05439_山荘が小さくなっていく。

落石しないように慎重に。

Dsc05446_Dsc05447_マジで大概怖いよ。。。

Dsc05450_Dsc05451_雑誌で見た鉄梯子。

小学2年生でもココ登ったのか?!

一歩一歩進んでいくしかない。

Dsc05456_Dsc05463_

落ちたら確実に死ぬな、、、と思いながら登る。

ふぅ~、登り終えたらココが山頂だ!!

遠くから見たら尖っていたけど、ゴツゴツしながらも山頂は座れるスペース有り。

Dsc05466_3180m槍ヶ岳制覇!

雲は多いものの景色は素晴らしい。

誰もがそう簡単に行ける場所ではない。

体力も天候もいろんなタイミングが揃わないと。






Dsc05470_そして本日のメンバー全員登頂!!

トンカツさん、シュート、サトル、お疲れ様でした!!

憧れの槍の頂に無事全員で辿り着いた事に感無量。

まだまだ少ないながらもいろんな山に登ったけど、やっぱりココの山頂が一番嬉しかった。






Dsc05473_下りるのもまた怖し・・・。

しかし一歩一歩確実に三点支持で下りていく。

折りしなはなんと小雨が降ってきた。

鉄の梯子は滑るし更に怖い。

もちろんなんとか降りたけど。

そういえば小学4年生の女の子もいました。

将来頼もしいなぁ。

ケンタは多分無理やろうな・・・。

Dsc05482_下山後、あまりに乾いた喉に泡を注入 笑。

槍ヶ岳に乾杯!

3000mの呑める生ビールに感謝、1000円やけど。

Dsc05483_

Dsc05484_シュートもこの顔!

ビール、ウマウマ~!!











Dsc05486_Dsc05487_本日泊まる小屋の寝る場所。

2階建てベット。

まったりとした時間を過す。




Dsc05492_Dsc05493__218時より晩御飯。

缶ビールは500円。

3000mだしこんなもんだろう、いやむしろ安全に食にありつけることに感謝。

Dsc05505_夕飯後、外に出てみた。

槍が赤く染まる。

Dsc05512_槍のテント場はなかなかスリリング。

いつかはココで夕陽に染まるテントを張ってみたいと思う。

Dsc05515_Dsc05519_この神々しい時間を皆じっと静かに見詰めている。

もう何もいらない、何も語らなくて良い。

ココに来た人にしか分からない時間がそっと静かに流れていく。

大きな山と小さな自分。

日々の悩み事もココに来れば全て解決してくれるような、そんな気持ちにさせてくれる不思議な場所。

それが槍ヶ岳かもしれない。

みんなそれを感じる為にココに来ているのかもしれない。

8時間の登りも無駄ではなかった。




夕焼けの翌日は晴れるはず。

明日のご来光もきっと期待できるだろう。

続く。



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