立山のもう一つの顔を見てきた。
そこは誰も居ない白粉(おしろい)をした厳冬期の静かで大きな山であった。
4:08 立山駅454m
5:17 美女平970m
7:07 滝見台1302m
8:34 大観台1464m スタートから8.9km
10:41 六甲学院立山ヒュッテ1927m スタートから13.6km
12:51 天狗平2338m スタートから17.8km(室堂ターミナルが見える所で記念撮影してリターン)
14:03 大観台1471m スタートから26.1km
14:27 滝見台1289m スタートから29.2km
15:29 美女平983m スタートから33.8km
16:36 立山駅471m スタートから35.4km
部分的にショートカットするも、ほぼアルペンルートをハイクした。
≪以下、詳細≫
22時半、会社終わりの相方のだっち宅へ迎えに行く。
西宮から立山駅まで片道約450km。
平湯四ツ岳BCと最後まで迷ったが、フォロワーさんより前日はカチカチ山との情報を得て、
名神高速吹田辺りで候補の一つであったワンデー立山が決定する。
もちろん事前にログは押えてあり、お互いにある程度の下調べはしてある。
しかしそうなると急がねばならない。
立山駅スタートが遅れると良くない。
ややスピードを上げ運転し富山ICを目指した。
立山駅へ到着したのは夜中3時過ぎ。
駐車場は除雪されておらず無理して入ろうとしたら車はスタック。
ショベルで雪をかき出しなんとか動くが時間ロス。
準備を終え出発出来たのは4時過ぎだった。
立山を選んだ理由の一つは天候。
2/3(水)は何処の山域も晴れ予報が多く、
特筆すべき点は風が極めて弱いという事。
この予報なら紺碧の空と真っ白な立山を見る事が出来る可能性が高く、
ロングの危険が減る。
YSHR先生のヤマレコでは立山駅1時スタート⇒室堂まで9時間43分、
帰路の室堂⇒立山駅は2時間51分。
AM4時8分スタートの我々は早くても室堂は14時到着か・・・同じスピードで行ける筈も無いし。。。
雄山3003mへ行くのは次回の課題にして、とりあえず室堂を目指す。
立山駅から美女平までの詳細は控えるが、
トンネルを通る場合は氷柱(つらら)の落下に注意しヘルメットは必須。
最大斜度30度で場所によりツボ足太ももを複数回やられながら、
ヘッデンの光を頼りにスタートから1時間10分、標高差520mを直登し美女平到着。
真っ暗で満天の星空を見ながらシールをセット。
汗だくだが、かなり寒い。
スプリットは不具合を確認してきたが、久しぶりに担ぐボードは重かった。
全く除雪されていない暗闇のアルペンルートを進んでいく。
くるぶし程度のラッセルであるが、このまま雪が増えて室堂まで続くのかと思うとゾッとした。
しかし行くしかない。
美女平からの雪はこんな感じであるが、段々雪も増えてくる。
GPSを確認しながらショートカットしてみたものの斜度と藪、さらさらの雪でてこずった箇所あり。
帰路を考えてもトレースを付けた方が良かった。
7:07 滝見台1293m 丁度出発から3時間。 朝焼けがきれいであった。
途中のだっちが靴擦れを訴える。
シールハイクペースも遅れ、止む無く停止して靴下を脱ぎテーピング。
これがかなり身体を冷やし手袋は凍りかけ、足先もジンジンした。
やばい。
ハイク時でも上下インナーダウンを着込んでいる末端冷え性ののだっちはもっとヤバイ。
申し訳ないが先行させてもらい、冷えの回復を待つ。
私は素足にストッキングを履いてから靴下という靴擦れ対策をしておいたのでマシだった。
ロングはいろんな側面から細心の注意で臨まないといけないが、それでもアクシデントはある。
間違いなく、THE DAY。
早く室堂で立山を見たい心がはやる。
雲が一つも無い。
ざっくりした大きな雪なのであるが、軽くて不思議な雪であった。
どの方面を見てもテンションはダダ上がり。
ただこの雪上の線は降雨で縦溝が出来たものであろう。
数日前の雨はココでも影響が出ていた。
もちろん無修正。
そして青と白しか無い色彩の景色。
もう何も言葉は要らない。
雪崩れた斜面は全く無かった。
そしてそれはの垂涎の斜面であり滑走したい気持ちがとてつもなく大きかったが、予定していた13時、体力の限界。
ここから室堂まで恐らく30~40分であろうが、潔くここで引き返すことにした。
12:57 2340m お互いの記念撮影
出発から8時間29分GPSでは17.8kmであった。
誰も居ない立山を二人だけで堪能したのは、
本当に贅沢であった。
しかし帰路も長い。。。
行動食をつまんでスプリットをセッティング。
気持ち良く滑っていく。
しかし緩斜面はトレースを外さないようにしないと、気温上昇もあり雪はあまり滑らなかった。フラットな場所は完全に修行、苦行であった。
スキーではマシであろうが、スプリットではスットックを着いて全身するのが辛い辛い。
ここからはお互いに写真が無かった。
スプリットをスキーモードにして滑ったが、難しいものの慣れる技術が必要と感じた。
美女平からは登山道を降りたがこれが究極に悪かった。
雪は踏み抜くし斜度がキツイ。
これもよき経験であったが、二度とあの道は通らないと思う。
行動食が少なくてハンガーノック一歩手前の疲労であった。
駅に降り立てたときは心からホッとしたのと同時に、巨大な達成感に覆われた。
汗だく、汗だく。
ありがとう立山、そして同行してくれたのだっちに感謝!
次は雄山まで!
おしまい。